津波警報の改善について
■ 津波警報の改善について
気象庁では、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震での甚大な津波被害を受け、そのときに発表した津波警報の課題とその改善策について、有識者、防災関係機関等による勉強会・検討会を開催して検討を進めてきました。
そこで取りまとめられた提言を基に、津波警報・注意報の発表方法や表現を変更し、平成25年3月7日から新しい津波警報の運用を開始しました。
新しい津波警報では、マグニチュード8を超えるような巨大地震による津波に対しても適切な警報を発表するとともに、簡潔な表現で避難を促します。

津波警報が変わります(資料:国土交通省気象庁)

津波警報が変わります(資料:国土交通省気象庁)
津波警報の改善5つのポイント
■ 巨大地震による津波の規模の過小評価を防止します
津波警報の第一報では、津波の高さは地震の規模や位置を基に推定します。しかし、マグニチュード8を超えるような巨大地震の場合は、精度のよい地震の規模をすぐには把握できません。
そこで、地震波の長周期成分の大きさや震度分布の拡がりなどから、巨大な地震の可能性を評価・判定する手法を新たに用意しました。
地震の発生直後、即時に決定した地震の規模が過小であると判定した場合には、その海域における最大級の津波を想定して、大津波警報や津波警報を発表します。
これにより、津波の高さを小さく予想することを防ぎます。
■ 「巨大」という言葉を使った大津波警報で、非常事態であることを伝えます
巨大地震が発生した場合は、最初の津波警報(第一報)では、予想される津波の高さを、「巨大」、「高い」という言葉で発表して非常事態であることを伝えます。
「巨大」という言葉で大津波警報が発表された時は、東日本大震災クラスの非常事態であるため、ただちにできる限り高いところへ避難してください!
■ 精度よく地震の規模が求まった場合には、予想される津波の高さを、1m、3m、5m、10m、10m超の5段階で発表します
巨大地震の場合でも、地震発生から15分ほどで精度のよい地震の規模が把握できます。
その時は、予想される津波の高さを「巨大」「高い」という言葉での表現から、5段階の数値での発表に切り替えます。また、巨大地震ではなく、地震の発生直後から精度よく地震の規模が求まった場合は、初めから5段階の数値で発表します。
予想される津波の高さは、各区分の高い方の値を発表します。
例えば、3~5メートルの津波が予想された場合は、「大津波警報」を発表し、「予想される津波の高さは5m」と発表します。
■ 高い津波が来る前は、津波の高さを「観測中」として発表します
大津波警報や津波警報が発表されている時には、観測された津波の高さを見て、これが最大だと誤解しないように、最大波の津波の高さを数値で表わさずに、「観測中」と発表する場合があります。
津波は何度も繰り返し襲ってきて、あとから来る津波の方が高くなることがあります。
「観測中」と発表された時は、これから高い津波が来ると考えて、安全な場所を離れないでください!
■ 沖合で観測された津波の情報をいち早く伝えます
沖合の観測データを監視し、沿岸の観測よりも早く、沖合における津波の観測値と沿岸での推定値を発表します。
このとき、予想よりも高い津波が推定されるときには、ただちに津波警報を更新します。
国土交通省 気象庁
電話:03-3212-8341
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